オロモウツのドルニー広場

オロモウツのドルニー広場

いにしえのオロモウツの一等地

広場の中央にそびえる聖マリアのペストの柱像は、まるで時を数える石の指のよう。2つの美しいバロックの噴水は、歴史ある広場を見守ってきた覚めたる瞳のよう。その周囲をたくさんの豪商や貴族の館、宮殿が取り囲んでいます。
言うまでもなく広場で一番目を引くのは、18世紀、ペストの大流行が終焉した際に信心深い町の人々が建てた聖マリアの柱像でしょう。柱像には、8人の聖人の彫刻があしらわれており、その中には町の守護聖人とされる聖パヴリーナと彼を祝福する聖マリアがいます。広場の反対側には、ネプチューンとジュピターの2つの噴水があります。そして、38番地に建つルネサンス様式のハウエルシルド宮殿も見逃せません。オヴィディウスの「変身」に出てくる神話の登場人物が施され、あのモーツァルトも滞在したことのある宮殿です。また広場のまわりの中世そのままの小道を散策するのも楽しいものです。なべ職人通り、炭職人通り、豪商通り...かつてここで働き暮らした人たちを偲ばせる名が、現在でも通りの名として残っているのです。