プルゼニュのアドルフ・ロースのインテリア - ベンドヴァー10

プルゼニュのアドルフ・ロースのインテリア - ベンドヴァー10

現代建築の伝説かつ建築の純粋主義を代表するアドルフ・ロースによるインテリアの美しさを発見しましょう。

エンジニアのヴィレーム・クラウス一家のために作ったロースのインテリアは、プルゼニュの中で一番美しい作品の一つです。しかしこの建築が注目に値する理由は建築物の魅力だけではなく、最初の所有者の壮絶な人生の物語にもあるのです。   

アドルフ・ロースは、19世紀から20世紀の変遷期におけるヨーロッパ建築家で最も重要な人物の一人として位置付けられています。彼自身はユダヤ人ではありませんでしたが、彼の3人の妻のうち2人、彼の親しい友人たち、そして彼の依頼人の大多数がユダヤ人のルーツを持っていました。その後者のうちの一人がプルゼニュのエンジニア、ヴィレーム・クラウスでした。ロースは1930年から1931年にかけて、クラウス家のために、暖炉と鏡張りの壁を備えたサロンが中心となる素晴らしいインテリアを作り上げました。この家族の歴史は非常に悲劇的でした。1939年、ナチスから逃れた家族に必要な準備をするため、クラウスはイギリスに渡りました。 しかし、彼の妻と子供たちの移住は間に合わず、強制収容所に入れられてしまいました。この悲劇に対する知識が、このベンドヴァー10(Bendová 10)の特別な展示の印象を強く刻むことになるでしょう。


 

住所

Bendová 10, Plzeň