プラハは、中央ヨーロッパで最も人気の高い観光地の一つです。近代都市が並ぶ西欧にかつての鉄のカーテンごしに隣接するこの町は、美とエレガンスにあふれており、訪れる者を皆一様に虜にします。プラハには史跡、素晴らしい建築物のほか広大な庭園、公園もあり、ここでは誰もが自分なりの発見を楽しむことができます。

建築のハーモニー~プラハはカレル橋とプラハ城だけではありません 

美しい建築遺産は、プラハの町の象徴の一つ。その代表がヴルタヴァ川の両岸を結ぶカレル橋です。また旧市街広場には、世界で最も保存状態が良いとされる中世の天文時計がみられます。壮大なプラハ城は、チェコ君主の本拠地として千年以上君臨し続けており、城内の聖ヴィート教会は、壮麗なステンドグラス、そして神聖な雰囲気で知られています。一方ヴルタヴァ河岸に立つダンシング・ビルは、社会主義政権崩壊後最初になされた現代建築表現として注目されています。…とこれらは全てどの観光ガイドにも掲載されている人気スポットですが、ここではプラハの街により深く入り込んでみましょう。古い邸宅、機能主義、そしてキュビズムの建物が点在するヴィノフラディ地区を是非ゆっくりと散策してみてください。またプラハ城の庭園での休息、ヴィートコフ丘のブロンズ像下でのピクニックも計画してみてください。プラハには貴方の発見していない見どころがまだまだたくさん存在するのです。
 

聖なる御心教会~ヴィノフラディに立つちょっぴり英国風の礼拝堂

聖なる御心教会は、欧州の近代教会建築としては、最も美しいものの一つに数えられています。高さ42mの塔を持つこの教会は、プラハの高級住宅街・ヴィノフラディにあってひと際目立つ存在となっています。塔の中央には時計がありますが、その文字盤は直径約7.5 mあり、チェコ最大の時計とされています。また教会のファサードも非常に興味深いもので、チェコ国内では珍しい、英国などで好んで採用されている漆喰なしの煉瓦造りとなっています。教会の設計を担当したのは、スロヴェニア人建築家ヨジェ(ヨシップ)・プレチニックです。プレチニックは、トマーシュ・ガリッグ・マサリク大統領の顧問建築家として、今日のプラハ城の外観形成に寄与した人物です。
聖なる御心教会が立つヴィノフラディ地区は、近年プラハ中心部の風景を変える公園やレストランなどが増えつつあることから、その人気が益々高まっています。

プラハ城の庭園~町の喧騒の中に佇む静かなオアシス 

北の庭園群は、プラハ城内庭園の中でも最も歴史的価値の高いものですが、そのうち最大の庭園が、1534年にハプスブルク家のフェルディナンド一世の命により整備された王宮庭園です。一方南側には優美な5つのテラス式庭園があります。噴水、階段、通路、パビリオンなどで飾られたこの広大な庭園群は、どの季節も独特な雰囲気を放っており、またプラハを一望できる、素晴らしい景色を提供しています。プラハ城内の庭園は、ゴシック、ルネサンス、バロック時代、そして19世紀、20世紀における庭園の機能と意義の変化が反映されているという点において、ユネスコ世界文化遺産に登録されている史跡の中でも、特に重要な地位を占めています。
 

ヴィートコフの丘~プラハを見下ろすブロンズの騎馬像 

ヴィートコフは、プラハの丘の名称ですが、この丘はしばしばジシュコフ(ジシュカの丘)とも呼ばれています。この俗称は、丘の頂上に聳え立つブロンズ製トロツノフのヤン・ジシュカ像に由来しています。このメイス(武器)を持つ闘将の像は、世界でも10本の指に入る最大級の騎馬像とされています。一方ヴィートコフの名は、ここで葡萄園を経営していたプラハ市民、ヴィーテク・ホラに由来しています。ヴィートコフの丘は、プラハを一望する美しい景色が楽しめる場所として、市民お気に入りの散策コースの一つとなっています。但し丘の見どころは景色だけではありません。ここには壮大な国立記念館もご見学いただけます。これは1928~1939年にチェコスロバキア軍団を記念して建てられたもので、マサリク大統領も死後ここに安置される予定でした。しかしながら大統領はこれを拒否したため、結局ラーニ村の墓地に埋葬されることになりました。
 

プラハのルツェルナとスヴェトゾル

繁華街の中心地ヴァーツラフ広場の上手には、アールヌーヴォー式の建物群ルツェルナ宮殿があります。これは1907~1921年に建築家スタニスラフ・ベヒニェとヴァーツラフ・ハヴェル(ヴァーツラフ・ハヴェル大統領の祖父)の設計に従って建てられたものです。当初はホッケーのスタジアムとなる予定でしたが、結局文化センターとして使用されることになり、今日にいたっています。この建物は、プラハで最初に鉄筋コンクリート構造が採用された建築物の一つですが、ユニークなガラス張りのアーケードもその特徴の一つとなっています。ここにはまた天井からぶら下がった挑発的な騎馬像もみられますが、これは彫刻家ダヴィット・チェルニーの「」と題された作品で、死んだ馬の腹にまたがった聖ヴァーツラフの姿を描いています。ルツェルナの近くには、後期アールヌーヴォー&初期モダニズム時代に建てられたアーケード「スヴェトゾル」があります。ここは1918年の末にチェコで初めて映画が上映された場所として知られており、現在もなおプラハで最も有名な映画館として機能し続けています。
 

プラハ周辺のお勧めエクスカーション 

プラハから車で1時間足らずのところに、チェコで最も人気のある古城の一つ、カルルシュテイン城があります。またその近くにあるアメリカと呼ばれる石灰岩の採石場も一見の価値があります。さらにプラハから車で20分程度で行けるプルーホニツェの城も大変美しいものです。是非お出かけください。